大山こま
大山こまとは?
大山こまは、神奈川県伊勢原市に伝わる郷土玩具であり、大山阿夫利神社参詣の土産物として知られています。江戸時代中期以降、大山信仰の広まりとともに知名度を高めました。
大山こまの特徴とは?
大山こまの特徴は3つあります。
- 1. 形状
- どっしりとした形で、心棒が太く安定感があります。ろくろ模様は紺、赤、緑などで色彩豊かに彩られています。
- 2. 材料
- 大山こまはミズキという木を用いて作られます。芯はモミジやカシを使い、特有の形状を持っています。
- 3. 伝統的な製法
- 木材を輪切りにして円筒形に打ち抜き、ロクロで回転させながらバイトで挽いて作成します。特に溝挽きという工程が重要で、芯棒の穴を正確にあけることが求められます。
大山こまは、金運や家内安全、商売繁盛の縁起物としても知られており、伊勢原市ではその製作技術を無形民俗文化財として指定し、後継者の育成を図っています。この伝統的な玩具は、木地師たちの手によって脈々と受け継がれています。